PS Vitaが発売されたので気になる情報をまとめてみた
PS Vitaのスペック
- Cortex-A9 MP 4コア
- PowerVR SGX543MP4+ (英Imagination Technologies社製)
- メモリ512MB (PSPでは32MB)
- 16:9型5インチ有機ELディスプレイ (960×544ドット)、約1677万色
- GPS
- 3軸電子コンパス
- 6軸モーションセンサー(3軸ジャイロスコープと3軸加速度センサー)
- Wi-Fi
- Bluetooth 2.1+EDR準拠(A2DP/AVRCP/HSP対応)
- 背面マルチタッチパッド
- カメラ(前面、背面の2つ)60fpsでの撮影も可能
- ゲームカートリッジ「PlayStation Vitaカード」は2GBと4GB。基本的にROMだが全体の5%〜10%は書き込み可能容量となっており、セーブデータの保存やアップデートやバグ修正パッチを格納。
Cortex-A9 4コアの1コアはOS制御用、他の3コアをゲーム用に割り当て。
OSは独自OS。PSPやPS3でも独自OSだったが、PSPなどではゲーム中はOSはカーネルのみをメモリ上に置いて、他は退避させていた。PS Vitaではゲーム中も残る。
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PowerVRについて
- 古くは「PowerVR2」がドリームキャストで採用された。
- PowerVR SGX543MP4+の4は4コアのこと。+は顧客であるSCE独自拡張仕様。PowerVR SGX543MP4+はSCE以外に提供予定はない。
- PowerVRはOpenGS ES 2.0準拠。(DirectX9、プログラムシェーダ3.0と同じ世代でPS3と世代はおなじだが、パフォーマンスはPS3と同等ではない)
- SGX543MPはアーキテクチャ的には16コアまで対応。マルチコアは奇数コアもありえる。1コアあたりのコア面積は2.6mm2、16コアで32mm2。MP4で3mm強。200MHz動作時の4コアあたりのスループットは、毎秒1億3,300万ポリゴン、毎秒40億ピクセル程度。
- 1コア辺りのシェーダーユニット(パイプライン)は4。MP4では4倍の16。
- PowerVRは、レンダリングパイプラインがTBDR(Tile Based Deferred Rendering)アーキテクチャベース。NVIDIAやAMDは奥行きを描写するためにZバッファを使うがTBDRでは使わない。Zバッファを使わないのでバスを経由するメモリアクセスを少なくする事ができる。
- PowerVR 5シリーズではOpen CLに対応。ただしEP(Embedded Profile)のみで、FP(Full Profile)には対応していない。
ちなみにAppleのコンフィグはMP2。
PowerVR は次のシリーズ6を開発中。
- アーキテクチャ名は「Rogue」
- シリーズ5まではパイプラインベースだったが、Rogueではクラスタベースに移行。
- OpenCLやレイ・トレーシングの性能向上。(OpenCLへはPowerVRシリーズ5で既に対応済み)
- DirectX 11対応
- 次世代OpenGL ESである「Halti」に対応。(テッセレーションステージの搭載など)
またイマジネーションテクノロジーズはプログラムレイトレーシングの「OpenRL」を提唱している。レイトレーシング専用プロセッサ「Caustic Two」を公開予定。Caustic Twoの機能はPowerVRへ統合予定。(NVIDIAはプログラマブルレイトレーシングとして「OpticX」を提唱)
PowerVRはOCP(Open Core Protocol)バス、AXIバスでも対応。
開発関係
- PS Vitaの開発キットはWindowdでVisual Studioベース。(これまではLinuxベース)
- 「PlayStation Suite」でAndroid端末でも利用可能。デベロッパには「PlayStation Certified」を提供予定。
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