IT系メモ

興味のあったことや、勉強したことなどをメモしていきます。

Phase One XF IQ3 Camera

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中版デジタルカメラのPhaseOneから新しいボディ『XFカメラ』とデジタルバック『IQ3シリーズ』が出ました。

  • 最高画素数は8000万画素で更新なし。
    長時間露光は1時間になる。
    ダイナミックレンジも変わらず13f-stops。
    CMOSは5000万画素でかわりなし。
  • AFが変わり、HAP-1 AFになる。
    フォーカスポイントは真ん中1点大きな円のまま。
  • 今までのように、後ろから覗くタイプのファインダ(上の写真)に加え、
    ウェストレベルが加わる。
  • ボディ側にもタッチパネルが着く。
    多少設定が見やすくなる?
  • ボディにProfoto Air Syncが内蔵される。
    645DF+のように縦位置グリップが必要なし。
  • ボディに振動センサーが内蔵され、振動がないときにシャッターが切れる。

こんなところでしょうか。
詳細ですが、Phase Oneの公式サイトだと実際どう動くのかわかりにくいです。

 

下記のサイトが詳しいです。

Introducing the Phase One XF IQ3 Camera System

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あとここのサイトにも動作動画があります。

The New Phase One XF Camera System - Luminous Landscape

 

最初は様子見がいいかも

XFカメラボディですが、USBポートがないので、ファームウェアアップデートが単体では出来そうになく、IQ3デジタルバックを一緒につけないといけなさそうに見えます。

これまでの645DF+だと、縦位置グリップにUSBポートが付いており、645DF+単体でファームウェアアップデートが出来ず、縦位置グリップ(15万円)を買うか、工場に送ってアップデートしてもらう必要がありました。
工場に送るのであれば、アップデートに4,5万かかり、1,2ヶ月かかります。

 

軽微なバグであれば無視すればいいのですが、

  • RGBのGが保存される真っ赤な画像が保存される
  • 電源を抜かないとシャッターが押せないようなエラーが頻発する
  • ミラーが上がらない
  • 1回のシャッターで2枚保存され、後の1枚は真っ黒な画像が保存される
  • テザーが1枚撮るごとに切れる。またはPCと接続されない

などなど、必ずバックアップ機を用意していないとダメなことがあったので、最初は様子見がいいかもしれません。

でも、待っていたとしてもPhase Oneを使っている人口が少ないので、バグがネットで報告されるということはないのですが・・・。

 

あとファインダーがマミヤの昔のものがひっつくとか、P+シリーズのデジタルバックが対応するのかとか、そういうことが不明確です。こういうのは公式サイト見ても出てこないので、ナショナル・フォートなどの販売サイトで調べるしかないですね。

ボディと古いデジタルバックで、必要があれば最新のデジタルバックをレンタルするという運用が出来ない

645AF、645DF、645DF+とボディ側は大きな変化がなかったので、とりあえず安いの買っておいて、必要があればレンタルするという運用ができました。

なんでそういう運用しないといけないかというと、いきなり一日レンタルして、カメラの癖を知るとか、テザーをどうやってするかとか、そういうのは不可能なので、普段からある程度慣れておく必要があるからです。

デジタルバックを変えたとしてもそれほど使い勝手は変わらないので。

 

AFがどれくらい合うようになるか気になるところ

PhaseOneを使うと気になるのがAFが合わないことです。中心1点しか無くても、ちゃんと合ってくれればいいのですが、AFが合わないことが多く・・・。F8くらいに絞ってもピント深度から外れるくらい合わない・・・。AFを合わせてからカメラの角度を変えているんじゃないのか、というのではなく、垂直面ではない立体物に弱い。

新しくなったAFは動くものを追従するとか、そういうのがウリのようなのですが、精度がないと話にならないので、ちゃんと合うのかが気になります。

645DF+では、スクリーンからの距離が遠い(後ろにデジタルバック付くため)のでピントが分からずAF頼みだったのも辛いところでした。

ウェストレベルが出来るようになって、どれくらいピントがわかりやすくなるのか気になるところです。

 

ヒストグラムに代わる露出表示方法

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ヒストグラムだと、画面のどこの露出がヒストグラムのどこにあたるのかわかりませんでした。テザー撮影している場合はカーソルを置いた箇所の明るさはわかるものの、いつでもテザーが使えるわけではないですので。

上の画像は露出によって色を変えて表示しています。2EV+だと赤、適正だと緑、-3.5EVだと紫といった具合です。

パッと見て露出差がどれくらいあるのかがわかるのがいいです。

多灯ライティングをするときなど、バックをもう少し明るくした方がいいかとか、そういう確認が出来そうです。

16bitカラーといっても、適正露出で撮影しないと、後のレタッチで画像が破綻するのは変わらないので、ちゃんと後で弄れる範囲に画像全部入っているか確認出来るのは流石。

低価格のデジタルバックが出てこなかった

ハッセルブラッドが一時、比較すると安いデジタルバックを販売したので、いつかはPhaseOneも、と思っていたのですが、そういうのを出すことはしないようです。

カメラマンでこの価格帯を購入できるだけの仕事があるのか?
というのが正直なところなのですが・・・。
レンタルするにしても、機材費をそのまま経費に上乗せ出来る仕事があるのかどうか。