VR空間での都市設計
今のVRで足りていないものは、VR空間上で新しい情報を得るというのが難しい。スマフォのSNSで知る→VRで体験となっている。
VR空間が繋がっていない感があって、個人的にはここは解決されないかなと思っている。平面画面のランキングで上位にあるコンテンツをダウンロードして実行するというよりかは、ゲームセンターの台を探して座るとゲームが始まるというのが出来ないのか。
セカンドライフの過去があるので、都市を作ると失敗するというのはわかる。
現実の都市を模倣してしまうと、歩くテンポや移動手段の違いにより、人が集まるところが異なってくる。現実だと駅前が一等地となるわけだが、VR空間上はそうではない、といったことだ。
新陳代謝が起きなかったことがセカンドライフの反省の1つである。
常に新しいものを求める人達に対して、昔のコンテンツが居座り続ける。
検索流入といったようなVR空間上の都市空間にも導線が必要となり、そして古いコンテンツをきちんと古いという風に扱わなければならない。
あとは現実空間を真似ると濃度が薄いというのがある。
もっとコンテンツがぎゅーっと集まっていないといけないのだ。
低レイヤにとって面白い時代の幕開けなのか?
組み込みソフトを現時点でやっている人からすると、おそらくそんなことはない、という感想ではないだろうか。
- ハードが変わってしまえば、それまでのキャリアが役に立たなくなる。
- ハードの仕様に振り回される
- TPUのように上手くいくハードがこれから先も出てくるかは未知数
GoogleがTPUを作ったのは、資金があることに加え、ゲームチェンジャーが現れる前に対応してしまおうとした結果だろう。まだアーキテクチャが固まりきるかどうかというときに、他社ならFPGAで変更可能な状態を選択するのが見えているところに、ASICを作ったのは自前で性能限界を見極めたと想像している。
Googleの今の戦略はどうなのだろうか
- FPGA、ASICに関しては今は先行投資であり、他社(例えばインテルやAMD)からディープラーニング系のアクセラレータが出てきたときには、ハードウェア仕様を公開して、ハードの価格競争に持ち込む。
(いっても計算方法はシンプルなのでプロセスで似たり寄ったりになる) - 物理的な制約のある問題をGoogleの課題にしない。
世の中にある最新テクノロジーでどこまでのことが出来るかの情報を集める。
それには人力もいとわない。
半導体業界はクローズドな世界であり、Webをどれだけクロールしようが情報がない。
だからTPUでハードを作っているというのを口実に人をクローズミーティングに送り込み、情報を収集する。
だがGoogleが半導体を買う大口顧客とはならない。Pixelの販売国を限定しているのは情報収集のためにやっているので、それほど大きなリスクを抱えたくないからではないかと推測している。
(最高性能に近いスマフォを持っていれば、Googleの想像を超えるスマフォを出してくるゲームチェンジャーは出てこない) - Appleにはなれないかもしれないが、常に一番いいテクノロジーにアクセスしていれば、有利な戦略を立てることができる。
- 量子コンピュータについても、ゲームチェンジャーが現れるかどうかの情報収集のためだと思われる。
- 自動運転もGoogleが車を販売したいわけではなく、あくまでサービスとリアルな街中の情報収集。車のハードは最終的には価格競争に持ち込みたい。
- スマフォのように利用者がハードにも通信費も払ってくれるものがクールと消費者に思わせられればよい。
VR書店について
今のVRの課題と感じているのは、
- 日常とリンクしていなかったり、常に更新される情報の見せ方がないため、特別な体験をしたい!ときにしか利用しない。
- 死なないから、ということでトラウマになりそうなコンテンツが多い。綱渡りや飛び降り、パーソナルスペースへの侵入など
といったところ。
単に大きな画面で見たいというのであれば、4Kモニタが安くなっているので、そちらの方が有意義であり、わざわざ疲れるVRにする必要はない。
2DのスマフォやPCに比べて、VRの有利な点は3D表現の中に入れることではないだろうか。単純に3D表示であれば、普通のモニタでいい。
ということで、冒頭のVR書店になるのだが、これまでAmazonのランキングだと上位の本ばかり目立つなど、合う人にはいいだろうが、合わない人にはマッチングしないものだった。
以下VR書店で期待することである。
- 書籍の大きさを感覚で把握することができる。Amazonでは大きさまではわからなかった。
紙では大きすぎると手で持つことができないため、ある程度大きさは限られるがVRでは手で持つ必要がないので実在しない大きさの本でもよい。例えばビルくらい大きな本を片手でページをめくることも可能である。 - ドラゴンボールなどの複数巻を並べたときに背表紙の絵がつながる、色を揃えて本を並べるなど、Kindleで出来ないことが出来るようになる。
- 本を検索すると、棚のどの本がヒットしているのか、本を光らせて知らせることができる。現実の本屋では、印刷した棚の辺りを目で追って探さなければならないのだが、強調表示が出来る点はVR書店の方が優れているだろう。
- 本の検索では、ハリーポッターのように棚から本が飛んでくるといった演出が可能だ。現実では勝手に本は飛んでこないので、VR書店の方が優れていることとなる。
違っていた場合は本を放り投げれば勝手に店に戻るということもできる。 - 大量に本を持つときにカゴに入れる必要はない。
自分の近くに空中で飛んでおくように設定は出来る。重たい本を持つ必要がないし、ごろ寝して読むときも本が空中に浮いているので支えはいらない。 - アフィリエイトだと1つの記事につき、2、3冊の紹介が限度だが、個人が本のセレクトショップを持つことができる。
- 引用文献をすぐに表示することが出来る。クリックすれば、ハンターハンターのグリードアイランドのようにブックが出てきて、前後の内容を確認することが出来る。
引用先が論文や本だけでなく、Webサイトやツイートといったことも出来る。こちらはブラウザを起動して表示すればよい。
動画の再生も出来るだろうし、ハリーポッターのように本の中が静止画と思ってたら動き始めたとか、そのまま静止画の中に自分が入っていくというのも出来るだろう。 - 書店の建物から全く別の物に変わってもよい。CGの街の中から宝探しのように所々に本が隠れていたり、ドラゴンクエストのように宝箱の中の本を集めたりもできる。
現実では本屋の本棚が動くことはないが、自分が動かず本棚側が動いてもVRではいいはずである。 - 本の上でジャンプをしたら、本の中の世界に入り込んだという演出が出来る。
VRゲームのカタログをめくっていって、気に入ったページを開いた状態で床に置き、その上でジャンプをするとゲームが遊べるといった、漫画の中の演出は出来るだろう。 - レシピ本であれば、必要な調味料と紐づけ出来るだろう。
食材の量から逆に複数のレシピを選ぶということも出来るはず。 - 電車の中が本棚という現実にはない本屋も出来るだろう。
電車の屋根の上に寝転がって立ち読みも出来る。