IT系メモ

興味のあったことや、勉強したことなどをメモしていきます。

これから中版デジに行く人へ

PhaseOneを買ってから数年使ってきましたので、注意点などをまとめておきます。
英語圏まで探しても、なかなか事例を探すのが難しいと思いますので、参考になれば。

 

所有している機材

  1. PhaseOne  645DF+,  AF
  2. PhaseOneデジタルバックCCD
  3. 80mm F2.8などレンズ

 

メリット

  1. 色が自然な感じで出てくる。特に人物の肌に関して。
    16bit RAWのおかげなのか、カラーフィルタのおかげなのかわからないですが、CaptureOneで肌色に関する項目が多いだけあって、ハマる人はハマると思います。
    ホワイトバランスが崩れていたとしても自分は色味は気に入る色が出るので好きです。
    色なので個人の好みも様々ですし、最近の以下にも加工したような色味が好きな人には向かないと思います。

  2. 絞った時の立体感
    単焦点だとF2.8まで明るいレンズはありますが、開放付近で使う場合は35mmとの違いはわからないです。F5.6以上絞ってなんぼ。
    センサーが大きいからボケやすいんでしょと言われるかもしれないですが、フルサイズで望遠レンズでF1.4などを使った方がボケます。

    絞った時にボケ方が自然であることと、被写体は写っている深度は全部ピントがあっているのに背景はスーッとボケるといった写真が中版では撮れます。
    フルサイズで人を撮影した時にまつげ意外はボケボケの写真が好きだ!という人は合わないです。

  3. 解像感
    ローパスレスで解像感があります。モアレに悩むことはあまりないです。
    フルサイズのローパスレスと比較するとどうなのかですが、個人的には中版の方が解像感があります。
    フルサイズだと解像感を出すためにシャープネス強いなーと思うことがあるのですが、中版だとないです。
    この辺りが人物をレタッチするときに役に立ってきます。
    中版はレタッチしてなんぼです。

 

メリットについては人によってハマるかハマらないか別れると思います。
このあとデメリットを書きますが、デメリットの方が大きく、それでもなおメリットで紹介したところが好きだ!という人でないとお勧め出来ません。

フルサイズと中版の写真がごっちゃになっているサイトで、7割ほどの確立でExifを見たら中版で撮ったものだった、というくらい好きだという人でなければ手を出さない方がいいです。

 

デメリット

  1. カメラとしての完成度が低い
    フルサイズと比較するとかなり完成度が低いです。
    同じ現象がキヤノンニコンで起こったら大騒ぎになっているだろうというレベルのものが度々あります。
    シャッターが切れないレベルのものから、撮った画像でレッドしか保存されなかったとか、電源入れ直しても直らないとか、そんなレベルの問題が出てきます。

    ネットで探しても問題の解決方法が載っているわけはなく、メーカーに問い合わせるか、同じカメラを持っている人の知恵を拝借するとか、そんなことをしなければ解決しません。
    AFがピント位置調整範囲を超えて後ピンになるとかザラです。AFポイントも大きいですし、3点しかない、しかも合わないというような、フルサイズの感覚で使えないものです。

    触ったことがない人は手を出さない方が懸命です。

    連射も出来ませんし、撮った画像を確認するのも時間がかかります。
    画像を見ないでもこれなら成功してると確信が持てない人は使いこなすのは無理かと思います。

  2. 修理にお金と時間がかかる
    ちょっとした調整などに数万円かかります。調整だと自分の思っているように直らないこともあります。
    修理だと一ヶ月くらい工場送りになりますし、その間に代用機があるわけでもないです。

  3. でかい、重たい、シャッター音が大きい
    触ってない人は触ってみた方がいいです。

  4. シャッターがブレやすい
    手ぶれ補正機能なんてものはないので、フルサイズで手ぶれ補正でなんとかしのいでいる人は手を出せません。
    またシャッターが大きいのでシャッターショックも大きく、フルサイズならぶれないのにというシャッター速度でもブレます。
    横ならブレないのに縦で使うとブレるというのもあります。
    おとなしく三脚使う人は関係ないですが、手持ちで撮影しようとすると困ります。

  5. 最低ISO感度辺りしか使えない
    CMOSになって少し変わりましたが、最低感度か一つ上までしか使えないと思った方がいいです。
    カメラの最高性能に、撮る環境側をあわせるという意気込みでないと使えません。

  6. JPEGで保存できない
    RAWしか保存されないのでRAW現像できないと困ります。
    (例外的にJPEG保存される機種もあります)

  7. 逆光に弱い
    PhaseOneのレンズだけかもしれないですが、逆光には弱いです。
    ハレ切りなどちゃんと技術つけないと撮れません。

 

よっぽど中版で撮った画像が好き、自分で見たときに違いがわかるなど、理由がないかぎり人には薦められないものです。
フルサイズやAPS-Cを使っていると、金額に応じて性能が決められているので、中版は高いから、そりゃ凄いんだろうという軽い気持ちでいると失敗します。