家でレンズのピント調整ができるシグマ USB DOCK購入レビュー
シグマからレンズのピント調整が家庭で出来るUSB DOCKが発売されました。
これまではカメラ側にマイクロアジャストメント機能がついているものは、それで調整していたのですが、レンズだけをピント調整しようとすると、メーカーに送って調整しなければならず、1週間から2週間かかっていました。
これが家で調整できるようになるのですからありがたい限りです。
ただし全てのレンズで調整できるわけではなく、新しいラインナップに限られます。
購入時はレンズが対応しているか注意が必要です。
開封すると、USB DOCKとUSBケーブルがついています。レンズのキャップのようなものなので、とても軽いです。
USB DOCKの内側にレンズと通信するための電子接点があるので、マウント位置を合わせて回すだけです。
USB DOCK側にレバーが付いているので、設置するときはレバーを引きながらマウントします。
カメラと同じ様にマウント位置を示す赤い丸がついています。
次にパソコンに調整用のソフト「SIGMA Optimization Pro」をインストールします。
ソフトはここから落とすことができます。
http://www.sigma-global.com/download/jp/index.html
SIGMA Optimization Proを起動すると、レンズのファームウェアのアップデートがあると、下のような画面がでます。SIGMA 35mm F1.4 DG HSMはファームウェアのアップデートがあるようです。内容をみてみると、USB DOCKに対応したことのみでした。
次にAFの調整をします。
調整できるのは距離によって4つに分かれています。それぞれの領域を選んで、上の目盛りをプラス・マイナスに調整することでピント調整します。
購入時にシグマの営業さんがいたので、幾つか質問してみました。
Q:正しいピント調整方法はどうすれば良いのでしょうか。Webなどではよく複雑な模様の紙を斜めから撮影して調整していますが…。
A:ピントが合っているというのは、前ピンをピントが合っているというお客様もいれば、後ピンがピントが合っているというお客様もいます。
そのためのカスタマイズツールであるというのを踏まえた上で、メーカーとして考えるピント基準からすると、紙を斜めから撮影した場合には前ピンになります。
我々のピント調整方法としては、垂直に立てたものに対してカメラを水平に置いた状態でピントを調整します。
なお被写体とするのは、Webにある模様がついた紙で構いません。
Q:ソフトの目盛りが打っている距離のところに厳密に物を垂直に置いて調整しなければいけないのですか?
A:厳密に1mで調整したいなら1mキッチリに置いて調整する必要はありません。
1mなら前後数十センチもカバーして、ピント調整しています。
また調整ようの目盛りが20目盛りありますが、これには単位がついていません。レンズの種類によって被写界深度が違うためです。
またUSB DOCKに付けただけでは、設定した値でピントがちゃんと合うか確認はできません。USB DOCKでAF調整したのち、カメラにレンズを付けて試し撮りしてください。
設定した値で満足できない場合は、何度か調整してもらうことになります。
Q:カメラについているマイクロアジャストメントと兼用できるのですか?
A:できます。マイクロアジャストメントでは、一目盛動かすとかなり動いてしまうのですが、USB DOCKではマイクロアジャストメントほど動きません。
Q:それなら、大まかな調整はマイクロアジャストメントで行い、そこからの微調整をUSB DOCKで行うことはできますか?
A:可能です。