PCI Expressで調べたこと
PCI Express 3.0のグラフィックカードが出始めたので調べています。
調査目的は以下。
既に製品が出始めているので、PCI Expressの仕様書を読むより全体像を掴むため、IT系ニュースサイトで検索。
バスの歴史を振り返る PCI Expressと関連規格を総ざらえ(ASCII.jp)
ここにPCIe3.0までのロードマップがある。
PCI Expressの仕様書には幾つか種類があるそうだ。
- Base Specification
- CE(Card Electromechanical) Specification
- Cabling
- Express Card
- PCI Express Mini Card
幾つか種類はあるが、とりあえずBase Specificationから読めばよさそう。
PCIeに使われている技術についても記載してあった。
- P2Pで全二重通信
- ディファレンシャル通信
- Embedded Clockによるシリアルバス
コモンバスに複数のデバイスがぶら下がる方式では速度が出ないので、P2Pで通信を行うようだ。インテルのQPI(QuickPath Interconect)でもP2Pでプロセッサを繋いでいた。
ディファレンシャル通信は2線を使って電圧差でデータのやり取りを行う通信方式。電磁波などによりノイズが乗ったとしても、2線ともにコモンノイズが乗って電圧が変化するため、2線の電圧差は変わらないので、ノイズに強いとのこと。
なぜディファレンシャル通信だと高速に出来るのかという疑問が湧いたのだけど、電圧を小さくすることで、LowからHigh(その逆も)に電圧変化するのにかかる時間が短くなる。それによって高速で信号を変化させたとしても良いということらしい。
電圧を小さくするとノイズに弱くなるが、それは先ほどのノイズが乗っても電圧差は変わらないので問題ない。
ディファレンシャル通信方式はPCI Expressだけでなく、SATAやHDMIでも使われているので、高速化には欠かせない通信方式のようだ。
日本語のWebサイトを探すときはディファレンシャル通信で探すよりも、差動伝送で検索した方が、技術資料は見つかり易かった。
TechVillage インテグリティな技術コラムを見ておけば基礎的なところは解説してありそう。