IT系メモ

興味のあったことや、勉強したことなどをメモしていきます。

電子書籍

いつまで経っても普及しないんで問題点を整理する。

メリット

企業にとって

  • 在庫リスクがないため、返品等の問題がない。品切れにならない。
  • アーカイブとしてのこせ、絶版がない。
  • 製本コストを抑えることができるので、斬新な企画においてのリスクが低い(新人作家の起用など)
  • 参入障壁が低い。
  • 複製コストがかからない。少部数での発行ができる。


ユーザにとって

  • 携帯性、検索性に優れる
  • 文字のサイズを変更できる
  • 辞書も持ち運べるので、わからない単語をすぐに引くことができる
  • 音声、動画など紙では実現できない表現が可能
  • 低価格

デメリット

  • 読みにくい。目が疲れる。
  • デジタルデータのフォーマットが統一されていない
  • 読むために電子機器が必要になる。バッテリーの問題など
  • 市場が未熟なためコストがかかる
  • 新規参入者の企画統一がなされるか
  • 一覧性が悪い。電子機器の性質に利便性が依存してしまう
  • 特殊なフォントが使えなければ表現に制限がかかってしまう
  • ユーザーが色々カスタマイズすることで、制作者側の意向が伝わらなくなってしまう(色など)
  • 不正コピーの問題


個人的には大学に持っていく教科者が全部入れば軽くて良いなぁと思うんですが、なかなか実現しません。DTPがこれだけ進んだのなら、そのデータを活用すれば良いのにと簡単に考えてしまうのですが、今の印刷業会を見てみると、誰がそのデータを管理するのか、いつ画像を変換するのか、色は制作者の意図した通りのものができるのか、データ形式など統一がされていないなど、結構問題があります。最終データでは劣化はなくとも制作過程でかなりの劣化があるデジタル製作特有の問題で、これがなかなか厄介です。始めから最後まですべてデジタルで製作した場合もこの問題が残るので、なんとか解決してもらいたいところ。


ここで本を買うときのことを考えてみる。本屋に行くと先ず目につくのが、映画・テレビドラマ化された本などのキャンペーンだろう。気になるものがあった場合は手に取ってみる。小説なら後ろの書評があればそれに目を通し、始めの数ページをサッと流し読みをする。こういった本はテレビで先に知っていることが多いと思うので、どんな設定でどんな話なのかを大まかに知っているはずだ。ドラマより先に結論を知りたい、ドラマと展開がどう違うのか、といったことが購入のきっかけになると思われる。
雑誌売り場では自分の興味関心のあるジャンルに行くだろう。関心のある分野の雑誌数は限られていることから、購読はしていなくとも、レイアウトなり構成なりが自分に合ったものは限られており、前回購入して気に入ったものを
先ずは手に取るだろう。表紙を見て特集は何かを確認した後、中をパラパラとのぞいてみる。表紙を見た時点で関心はその謳い文句に関することだろうから、その謳い文句が本当かどうか、または詳細はどうかといったことを確認する。他の部分を読み、その雑誌に資料性があれば購入するのだろう。ここでいう資料性とは、前回から続くストーリをもう少し時間をかけて頭の中で構築しなければ成らない場合、他と比較見当したい場合、他人に記事内容を紹介したい場合、必要な情報を見つけたがそれを細部まで記憶できない場合など、あることをしようとする際に必要な要素を含んでいることをいう。

次に、他の雑誌の内容も見てみる。一つの雑誌ですべてをカバーしていることは少ないので、それを補う為に行う。おそらく、先の雑誌の特集などで流行といったものは把握しているだろうから、比較したい場合以外は同じような内容は飛ばすはずだ。先に購入を決めた雑誌の内容をカバーしており、他に有意義な情報があり資料性があった場合はこちらを追加で購入するか、もしくは先のものを購入するのを止めて、後のものだけを購入するということになる。または先の資料が記憶を呼び覚ますきっかけになるだろうと考えて、追加情報だけ立ち見のみをして購入しないかもしてない。

小説の場合、テレビ・新聞等の書評やつり革広告などで知ったものを指名買いするというのが考えられる。他には書店では大まかに客層を分けて本が配置されているので、雑誌どうよう購入者は自分の興味のあるジャンルや形態といったものはだいたい把握しているはずだ。いくつかの層を掛け持ちをしているかもしれないが、突然大きく離れたものを読むというのは少ないのではないだろうか。

小説以外の書籍、コンピュター関係や教科書のようなものなどの場合は、背表紙や表紙を見て中を見る。これも自分が興味があることであろうから、その道に精通しているのかそうでないのか、どういったものから読めば良いのかはおおよそ分かっているだろうから、本数は絞られてくる。そこに書かれている情報の価値が値段と相応なら購入するだろう。もしくはメディアなどの書評や推薦で興味がわいて一度見てみようと考えているのかもしれない。そういった場合も内容と値段の相談だろう。


とりあえず実際の本の場合を考えてみたのであるが、電子書籍の場合に必要なことを考えてみたい。先ずは端末から。本の場合はそれぞれカバーの感触や紙質によって印象が変わってくる。しかし端末では本ごとに本体の質を変えることはできない。しかしこれについてはiPodのようにカバーなどで補えると思われる。iPodでは一番簡単なカスタマイズはイヤホンを変えることである。これによって同じ曲でもずいぶんと印象が変わるものだ。しかし電子書籍用端末では表示する液晶はカスタマイズすることは不可能だ。だからこそ始めから必要なスペックを備えておなか蹴ればいけない。必要と思われるのは解像度と色温度、できるだけ多くのカラー表示できること。これらはできるだけ紙に近いほうがいい。読むのに疲れてさせてしまってはいけない。紙よりもより疲れないような表示方法があればそれのほうがいいとは思う。
カラーはできるだけ多く表示できるのがいい。また制作者の意図した色が表示できるようキャリブレーションに関して何らかのサポートが必要と思われる。
DTPで使用するようなモニターの性能があれば一番いいのだろうが、ウン十万もするものを落とし込むのは相当の努力が必要だろう。


ソフトでは、まず多くのフォントが表示されることが必要。行間、画像の回り込み、文字組み、禁則処理などQuarkXPressやInDesignで表現できることはすべて再現できるようにはしなければいけない。もちろんレイアウトも再現できることが望ましい。フォントの大きさを変えることができれば便利ではあるが、まずは制作者の意向を忠実に再現することが一番だろう。その上でユーザーの変更も認めるのがいいのではないだろうか。
電子書籍の購入もiTunesのようにできればいいのではないだろうか。購入とその管理、そして購入履歴からお勧めの本を紹介など、iTMSとアマゾンをあわせたようなものが今のところ良いと思われる。PCではなく別の端末があるならiPodのように同期すればいい。また購入した電子書籍には本棚が必要だろう。その本棚がネット上にあり、携帯電話などのネットにつながっている端末からアクセス、検索できれば便利だ。読んでおいた本でも、あそこに書いてあったのなんだったっけと確認したいことがあるので、それがどこでもできれば便利。電子書籍用の端末のメモリ容量が少なくなり、データを消去しなければならなくなったとしても、これであとから確認できるので利便性があるのではないだろうか。
あとは、本にいろいろ書き込めることは必要だろう。マーカーについては今でも実現しているが、文字を書き込むことができなかった。矢印、記号などは直接書き込めることが望ましい。文字に関しては何かが書いてあることを示すマークがあり、ポップで内容を表示するのがベターと思われる。後でフォントの大きさを変えた場合はずれそうだが、矢印は始点と終点を、記号の場合は始点を記録させておけばそれほど崩れはしないだろう。
私は本を読む際は情報カードに必要な部分を抜き出しているのだが、こういった機能も欲しいところ。関係図も書くことが多いので文字と図が自由に書き込めるのが望ましい。そして後でPCでマーカー部分に飛べたり、指定した部分を一括で抜き出し、整理、修正できれば、かなり生産性が上がるのではないだろうか。




ソニーさん、頼みます(≧人≦)